Q1.蕁麻疹と湿疹の違いは?

皮膚に生じた症状は「発疹」あるいは「皮疹」という言葉で総称します.
「湿疹」、「蕁麻疹」という言葉は皮膚病の病名ですのでお間違えのないように.

■蕁麻疹■

蕁麻疹はかゆみを伴い短時間で出没を繰り返す膨隆した発赤を特徴とします.かさつきは伴いません.

原因は食べ物(魚介類・食品添加物など)、温度の変化、摩擦、歯牙・歯肉・扁桃腺などの慢性化膿巣などいろいろあります.
治療は抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の内服が主役です.

■湿疹・皮膚炎■

痒みを伴うぶつぶつ、発赤、かさつきを特徴とします.蕁麻疹のように短時間で出没することはなく、少なくても数日から1週間以上症状が続きます.

原因の大半は直接皮膚に触れるもので、身の回りにあるあらゆるものが原因となりうると言ってもよいくらい多種多様です.
原因の代表例をあげると石鹸・シャンプー・化粧品の中の香料、金属装身具、毛染め染料、植物(うるし、プリムラ)、洗剤の過剰使用、摩擦などです.
治療は塗薬が中心で、その中でもステロイド外用剤が主役になります.痒みや症状が強い場合は抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤内服なども用います.
症状が長引く場合には原因を見つけ出し、取り除くことも大切です.