Q35.毛虫皮膚炎について
  
毛虫の針、棘による皮膚炎を毛虫皮膚炎といいます.
毛虫皮膚炎を起こす毛虫はいくつかありますが、チャドクガによる皮膚炎が有名です.

チャドクガの幼虫・毛虫はサザンカやツバキについていることが多く、
1年のうち5〜6月と8〜9月の2回幼虫・毛虫が発生し、それぞれ7月と10月に成虫になります.

主に幼虫・毛虫にびっしりはえている毒針毛(0.1〜0.2mm)がたくさん皮膚にささることにより発症し、密集〜散在した痒い赤いぶつぶつ(丘疹)を生じます.
毒針毛は薄い衣類は通したり、また、毒針毛の付着した衣類の着脱時に針が皮膚に刺さることもあるため、露出した皮膚だけでなく衣類に覆われている部位にも症状が生じることがあります.

さされた直後には痛みを感じることはないいようで、数時間後に症状が強くなってきます.

刺された直後であれば、セロハンテープやガムテープを使って貼りはがししたり、石鹸でていねいに洗浄することにより針をかなり取り除くことができ症状を予防、軽減できるのですが、多くの方は数時間後に痒いぶつぶつ(丘疹)が生じてから気づくので、テープや洗浄による対策は時すでに遅しのことがほとんどです.

生じた痒いぶつぶつは、蚊刺されの症状より強く長く続きますので、皮膚科で外用剤、内服薬(痒み止め)で治療されるとよいでしょう.