Q46.抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤について
  
皮膚疾患の痒みを減らす治療薬として、抗ヒスタミン作用を持つ抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤内服薬がしばしば使われます.
抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤は、痒みを引き起こすヒスタミンの働きを抑えることにより痒みを抑える効果を発揮します.
強い副作用は少ない薬なのですが、薬剤の持つ中枢神経への薬理作用のため、数%程度の方が眠気やだるさを感じることがあります.

抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤には種類が多数あり、それぞれ薬効の強弱や眠気・だるさなどの副作用の発現率に多少の違いがあります.
全体の傾向として、薬効の強い薬剤は眠気・だるさを感じる割合がやや高く、眠気やだるさを感じにくい薬剤は薬効もマイルドになります.

抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤を処方するときには、下記のような条件を勘案して選択します.

○痒み症状の強弱 : 症状の強い方には薬効の強い薬剤を優先的に選択します
○患者さんの年齢 : ご高齢者の方の場合には、薬効がマイルドでも眠気、だるさの副作用の少ない薬剤を選択します.
○眠気を感じては困る仕事、学業についている方の場合 : このような方の場合には眠気、だるさの副作用の少ない薬剤を優先的に選択します.
○1日1回内服タイプの薬剤か1日2回内服タイプの薬剤か
抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤には1日1回の内服でほぼ1日近く効果が続くタイプのものと、1日2回内服することが必要なタイプのものがあります.
一般的に1日2回内服タイプのものの方が、1日中まんべんなく効果が持続します.
○薬剤の価格=薬価 : これは厚生労働省が価格を決めています.
薬剤によって皆様が薬局で支払うお薬代が異なります.
抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤の薬価は種類によってかなり異なり、
低薬価の薬剤と高薬価の薬剤では数倍の価格の違いがあります(薬剤の効果が薬価に比例して数倍異なるといわけではありません)

具体的なことについては、ドクターにお聞きください.