Q15.“いぼ”って何?
俗に言う“いぼ”とは皮膚から小さくもりあがるぶつぶつを総称するようです.
この“いぼ”にはいくつかの皮膚病変、皮膚変化が含まれます.
◆ 尋常性疣ぜい(じんじょうせいゆうぜい) ◆
ヒト乳頭腫ウイルスの感染により、皮膚が凹凸状に変化したできものです.
体のいろいろな部位に生じるのですが、その中でも手足に好発し、ウオノメやタコとまぎらわしい外観を呈します.
大人より子供で多く見られます.
ウイルス性のため伝染して増えることがありますので、きちんと治療されることがお勧めです.
◆ 伝染性軟属腫(いわゆる水いぼ) ◆
尋常性疣ぜいとは異なるウイルスによる感染症で、非常に小さいぶつぶつが幼児の体幹に好発します.
やはりウイルス性ですので伝染して多発します.
しばしば周りに痒い症状(水いぼ反応という湿疹性病変)がでて悩まされますので、数が少ないうちに治してしまうとよいでしょう.
◆ 脂漏性角化症(いわゆる年寄いぼ) ◆
高齢者の顔に好発する黒褐色の凹凸した盛り上がりです.
丸型のしみの盛り上がったタイプと理解されるとよいでしょう.
しばしば多発しますが、伝染性ではありません.
癌化することはありませんので放置してもかまいませんが、外観が気になる場合は治療をしてきれいにされるとよいでしょう.
◆ スキンタッグ ◆
中年以降に生じる頚、わきの下の褐色のぶつぶつで、ごく小さいものが、多発します.
放置してもかまいませんが、治療できれいにすることができます.
俗に“いぼ”と表現される皮膚病変はその他にもあるようですが、主なものを上げてみました.