Q17.水いぼは放っておけばいいってほんと?
水いぼ(伝染性軟属腫)はウイルスが皮膚に感染してぶつぶつができるもので、乳幼児に好発することはQ15に書きました.
ウイルス感染症なので自分自身の皮膚のあちこちにうつって多発しやすく、また、子供どうしで伝染することも時々見受けられます.
水いぼは伝染性の病気なので積極的に治療したいところですが、その治療・皮膚処置は子供たちにとって多少なりとも不愉快なものがほとんどで、子供たちにとっても治療するドクター・ナースにとってもストレスの多いものです.
水いぼは放置すると1から2年くらいかけて自然に消えてゆくことが多く、「いずれ消えるから治療せず放っておきなさい」というドクターの根拠はそこにあります.
問題は水いぼができると、しばしばその周りの皮膚に湿疹が生じてしまうことで、水いぼが消えるまでの1から2年間、痒みで悩まされることになるのです.
特にアトピー性皮膚炎を持っている子供たちで痒みが増えて症状が悪くなってしまうことは大問題です.
積極治療派の根拠はそこにあります.
できるならば、早めに治療して治してしまいたいものです.
水いぼの治療は、古典的な圧出法(ピンセットで摘み取る)、凍結療法、ケミカルピーリングの応用法、ヨクイニンの内服などいくつかの選択肢があり、水いぼの数の多少、年齢などを考えて治療法を選択します.
治療時の痛みを少なくする工夫もありますので、ドクターと相談して最善の方法を選択し、治療されることがお勧めです.