Q22.皮脂欠乏性皮膚炎とは?
皮膚のうるおいについてはQ14でお話しましたが、この皮膚のうるおい・水分量が減少して、皮膚がかさかさ乾燥し痒みを生じるようになってしまったのが皮脂欠乏性皮膚炎です.
皮脂欠乏性皮膚炎は中高年の下腿(すね)、腕、腰などによく見られ、皮膚の発汗が少なくなる秋から冬にかけ始まり、真冬に症状が強くなります.
逆に発汗が多い夏には、汗の水分が皮膚のうるおい・水分量を増加させるため症状が軽快したり治ったりします.
この皮膚の乾燥による皮膚炎の予防や改善には以下のようなスキンケアを心がけてください.
★入浴時にゴシゴシ強く洗うのは厳禁★
目の粗いナイロンタオルなどで強く洗うと、皮膚表面の角質層が傷んでしまい、皮膚のうるおい・水分が皮膚から逃げやすくなりますので、ゴシゴシ洗うのはやめましょう.
洗浄力の穏やかな石けん・洗浄剤を素手で泡立ててそっと洗うくらいで十分です.
★こたつや電気毛布・電気シーツの温度は高くしないように★
暖房器具で直接皮膚を暖め過ぎると痒みや症状が強くなりがちです.
こたつはぬるめに、電気毛布や電気シーツは寝る前に入れておいて寝る時には切るか弱くするのがよいでしょう.
★外用剤・保湿剤を正しく使いましょう★
痒みを押さえ皮膚を保湿する効果のある外用剤を使って、痒みや乾燥を改善しましょう.
外用剤は入浴直後、まだ入浴時の水分が皮膚に残っているうちに塗ることがコツです.
痒みや症状がはっきりしているところは、朝着替えるときにももう一度塗ると効果的です.