Q43.脂漏性皮膚炎って何?
皮脂は毛穴から分泌される油分ですが、体の中でも頭、顔の鼻や口の周り、胸背の中央付近などが特に皮脂の分泌量が多い場所で、脂漏部位と呼ばれます.
この脂漏部位に生じやすい湿疹・皮膚炎の一種が脂漏性皮膚炎です.
毛穴から分泌された皮脂成分は皮膚の表面に留まっているうちにしだいに分解され、皮膚にとって刺激性のある油分に変化していきます.
この分解された皮脂成分が湿疹・皮膚炎の引き金の一つになります.
また、皮脂をエサにして増えるマラセチア菌、ピチロスポリウム菌という常在菌の一種が皮膚の表面に定着・増加すると、やはり炎症の原因になります.
脂漏性皮膚炎は主に頭や顔に発赤、かゆみ、フケ・かさつきといった症状を生じ、皮脂分泌が盛んな乳児、中高年男性、パーキンソン病を持っている方、入浴・洗髪・洗顔が適切に行えないような方に好発します.
フケやかさつきを生じるので、皮膚の乾燥と間違われやすいのですが、むしろあぶら症の皮膚のトラブルなのです.
治療、生活上の注意点はいずれこのコーナーで説明したいと思います.
○サイト内リンク
Q1 .蕁麻疹と湿疹の違いは?
Q14.皮膚をうるおわせているものは?
○リンク
フケ・脂漏性皮膚炎 ヤンセンファーマ(株)